2016年4月26日火曜日

最果てのパラディン 第一章

 「最果てのパラディン」を読んでます。

http://ncode.syosetu.com/n5115cq/

 第一章が読み終わった段階でどう評価すべきか。
 うーん、まだ話が始まってないんですよね。一応20話~あたりから話が展開し、山場もあったけれど、序章の中の小さな山場という感じ。この第一章は第一章というよりも序章(の前半?)というべき話のような。とりあえずここまではつまらなくはない。あまり怖さや意外性はないため、やや子供向け小説ぽいかな? と感じるけれど、展開の遅さ以外に文句はない。
 「異世界転生」の扱い方も良いと思う。普通のファンタジーでも同じような話は作れただろうのに、敢えて異世界転生を絡ませて(少しだけですが)物語の深みを増すようにしている。ファンタジーに異世界転生をトッピングする際の混ぜ具合はこの程度がベストだと感じています。

 だけど、展開が遅いねぇ。否定する気は全くないけれど、ネット小説だから許される遅さなのかな、と思う。
 じっくり書いているといえばそうなのだけど、この速度でも読者がついてくるというのはネット小説ならではか。先月、ここまでの内容が文庫で刊行されたみたいだけど、本一冊でこれだけでは寂しい気がしてしまいます。一冊読んでまだ完全に序章なの? これだけ? と感じてしまいそう。

 ここまでは序章としては悪くない出来。だけど、この後が面白いかはまだ分かりません(が、ここまでを読む限り結構期待できると思っている)。でも、もし、本としての購入を考えるなら、ここまでの内容では不足でしょう。



 ネット小説を読むようになってから、一冊の本の価値ということをよく考える。上に記した私の考えは、「一冊の本として纏めるなら、たとえ続きものだとしても、その一冊の中である程度大きな山場と落ちがあってしかるべき」というような考えが基になっている。
 いや、でも、本来小説っていうのはそういうものじゃない。一冊の本として出すことを意識しなくちゃいけないなんてことはないはず。「小説家になろう」はそういう自分の偏見を見直す良い契機にもなっています。

0 件のコメント:

コメントを投稿